日本ショコラ界のパイオニアであり、重鎮、土屋公二シェフのショコラトリー『THÉOBROMA MUSÉE DU CHOCOLAT(テオブロマ ミュゼ ド ショコラ)』。
今年C.C.C.の外国人部門最優秀賞を受賞したショコラボックスです。
(左から→)
①セザムフランボワーズ
(黒ごまとアーモンドのプラリネにフランボワーズ)
ツヤのあるブラックチョコレートの正方形に中央にライン。右上に黒胡麻が置かれている。
黒胡麻の芳ばしい香り。
外側のブラックチョコレートのシェルは薄い。
中はブラックチョコレートベースの黒胡麻とアーモンドのプラリネ。
口に入れるとふわっと一瞬フランボワーズの甘酸っぱい風味を感じる。
それが一瞬で消え、黒胡麻の強い芳ばしさが圧倒する。
黒胡麻とアーモンドがこれでもかというほどたっぷりと入れられたプラリネは、ザクザクとした食感の中に、噛むとほのかにフランボワーズを感じる。
フランボワーズが儚くて、それを求めてかみしめてしまうショコラ。
②ベトナム
(ビーントゥバーで作ったチョコレートでガナッシュ、上掛け)
とても不思議な形をした長方形。ツヤのある表面には段差があり、一角にはカカオニブがのせられている。
Bean to Barで作られたチョコレートを使用しているとのこと。カカオのフルーティで華やかな酸味のある香りがする。
外側のシェルは薄く、中のガナッシュと一体化している。中はブラックチョコレートベースのガナッシュ。オレンジのような柑橘系のフルーティな酸味と共に、ミルクの存在を感じるが、それはカカオの力強さを抑え、酸味を和らげてマイルドにしている。
フルーティで酸味があるカカオはベトナムらしさを感じる。カカオの濃厚さを感じられるが、苦みや渋みが少なく、Bean to Barでも食べやすく、こうしたブラックチョコレートを食べなれていない人でも食べやすいショコラに仕上げている。
日本人の味覚を知り尽くしているという自負が感じられる。
③抹茶レ (ミルクガナッシュと抹茶ガナッシュのマリアージュ)
表面はツヤのあるミルクチョコレートの正方形。1角には抹茶パウダーが置かれている。
ホワイトチョコレートの甘い香りと、抹茶の香りがする。
外側のシェルは薄く、もっちりとしている。
中は、上層がホワイトチョコレートベースの抹茶のガナッシュ、下層がミルクチョコレートベースのガナッシュと2層になっている。
口に入れると優しく抹茶の風味が広がる。でも主張は強くない。ミルクのガナッシュと混ざりあい、優しい甘さと柔らかな酸味が一体化して溶けていく。口どけが良く、舌触りも滑らか。
甘さも強すぎず、繊細なバランスの上に成り立っていることを感じる。
④ヌゥイドゥジャポン 日本の夜
(シソのガナッシュとわさびの薄いガナッシュ)
ツヤのあるブラックチョコレートの正方形。中央には1本のライン。
香りからはシソやワサビは感じない。
表面のシェルは薄く、もっちりと割れる。中はブラックチョコレートベースのガナッシュ。
口に入れて、そっと待つとふわぁと強くワサビの風味が広がる。ショコラでここまで強くワサビを感じるのは初めて。新鮮で本物のワサビを感じる。本当にワサビのすりおろしが入っているような気がするが、舌触りは滑らか。その後優しくふんわりと塩気のあるシソの風味が現れる。
日本の味をここまでショコラで表現していることは、ただただ驚き。
後味はシソの風味。ミルキーなガナッシュながら、さっぱりとしたハーブのように心地よい。
THÉOBROMA(テオブロマ)
渋谷本店
東京都渋谷区富ヶ谷1-14-9 グリーンコアL渋谷 1F 営業時間 :9:30-20:00 喫茶 9:30-19:30 定休日:年中無休(年末年始を除く)
TEL:03-5790-2181
FAX:03-5790-2182
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