フランスを代表するショコラトリー『BERNACHON(ベルナシオン)』のスペシャリテ「パレドール」。
『ベルナシオン』で修業し、そのスペシャリテの名を冠したショコラトリーを日本で開いた三枝シェフのショコラトリー『パレドール』。
三枝シェフの『パレドール』にも「パレドール」という名のショコラがあります。
修業されていたこともあるので、『ベルナシオン』のレシピをそのまま再現しているのかと思ったら、そうではないんですね。
その違いを比較してみたいと思います。
まずは表面。
左がベルナシオン。右がパレドール。

ベルナシオンの方が一回り小さいです。
また個体差はあるかと思いますが、表面に乗っている金箔が、パレドールの方がたっぷりのっています。
日本には金箔を塗した料理やドリンクが結構あります。
そうした文化性がこの表面の金箔の量なのではないかと思ってしまいます。
続いて裏面。

ベルナシオンにはフォークでつけられた3本のラインがありますが、パレドールは平らで装飾性を外し、シンプルです。
中身はどちらも、ブラックチョコレートベースのガナッシュです。
それぞれのティスティングの結果は、それぞれのレビューを読んでいただければと思いますが、味を比較すると、パレドールの方が日本人向けのバランスの良いカカオに仕上がっていると感じます。
味覚は、苦味、渋味、甘味、酸味、旨味の5つが基本となります。
カカオのテイストをこの味覚の5原則を五角形で表すことがありますが、パレドールの方は、このショコラに使用されているカカオの風味のバランスがよく、きれいな五角形という感じ。何かが飛びぬけているわけではないので、クセのない食べやすい。またベルナシオンと比較して甘さが強い。
ベルナシオンの方は、全体的に甘さが控えめ。そしてカカオは酸味があり、ベリーのようなフルーティーさが感じられる。渋みや苦みもあり、五角形のバランスは崩れているが、パレドールよりも突出する部分があり、カカオの風味が豊かに感じる。
チョコレートをあまり食べなれてない人、甘いチョコレートが好きな日本人には、パレドールの方が好まれやすいと思いますが、チョコレートを食べなれている人にはベルナシオンの個性のある方が食べたくなるんじゃないかと思います。
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