「DOMINIQUE BOUCHET TOKYO」「SUGALABO」「THIERRY MARX」と数々の名店でシェフパティシエを歴任した江藤英樹氏が2021年から始めたスイーツ・ブランドが今回の「PAYSAGE(ペイサージュ)」である。
PAYSAGE名義では2回目の出店となる今年のサロン・デュ・ショコラでは、美しいパフェを求める人で連日行列ができていた。
Paysage ペイサージュ
サブレショコラ
エクアドル在住の日本人・高橋力榮氏が運営するBean to Barショコラトリーが「Noel Verde(ノエル・ヴェルデ)」。江藤シェフはティエリー・マルクスのシェフパティシエ時代から、こちらのチョコレートを愛用している。今年は「ノエル・ヴェルデ」のチョコレート3種を使用したサブレ缶をいただきました。
缶にはカカオの花のイラスト。
その缶を包むカカオパルプからできた梱包材が、カカオの花を輝かせている。
チョコレート3種はカカオの品種と、カカオ濃度が異なっている。ただ、サブレ全体のカカオ量はわからないため、単純には比較できないのが、マニアックな視点としては残念。
サブレの色合いがカカオ濃度とは比例していない。
カカオ濃度と一口に言っても、その中に含まれるカカオマスとカカオバターの配分はわからないので、難しいところだが、同量にして食べ比べた場合を比較したくなってしまう。
ただ今回は、どれもベストなバランスで配合されているのだろう。
左から
サチャ70%
香ばしい香りの中に山椒のようなスパイシーで柑橘のような香りがある。
サックリとしたやわらかなサブレの食感に、柑橘のようなフレーバーがふわりと広がる。
しっかりとしたバターの味わいで、油分は多めに感じる。チョコレートの味わいは柔らかく、バターの風味が強く感じられる。
カミーノベルデ58%
香ばしく焼かれたチョコレートの香り。
カカオニブが生地に混ぜられていて、さっくりとした生地の中にカリッとした食感がある。ややドライで、チョコレートの味わいが強く、さらにカカオニブが噛むとはじけて強い香りを放つ。サブレとカカオの味わいが丁寧に重なり合う。カカオニブの香ばしく、豊かな味わいの重厚感をだしている。
パッハリート100%
香ばしいチョコレートの香りの中に、牛蒡のようなベジタブルな香り。パッハリートの特徴的な香りが焼かれても感じられる。
サックリと柔らかな食感。甘味が控えめで、チョコレートの味わいを強く感じられる。ドライなテクスチャーだけど、バターの中にたっぷりとパッハリートの味わいが閉じ込められていると感じられる。やや苦味の効いた100%チョコレートの味わいは、やはりチョコレートを強く感じられ、チョコレート好きには好まれるだろう。
Comments