TAKANOME×SEISTE
Seiste滝島シェフと、日本酒のTAKANOMEがコラボレーションし、日本の四季を表現した4粒。ショコラの外観にも日本の四季が表現されており、その美しさに惹かれずにはいられない。
The taste of SHIKI
01/spring 桜
ビターチョコレートのボンボンショコラの上に、しずく型のデザインが施され、桜の花びらが添えられている。
鼻腔をくすぐるフルーティーな日本酒の香り。
ビターチョコレートのシェルはごく薄く、さっくりと割れる。
中はミルクチョコレートベースの苺のガナッシュ。
口に入れたとたん、滑らかでくちどけのいいガナッシュが、ふわりとほどけて溶けていく。クリーミーなくちどけの中から、しっかりとした味わいの日本酒を感じられる。そこに苺がそれられて、よりフルーティーさを醸し出すとともに、シェルのビターチョコレートのベリーのような味わいがショコラ全体の味わいを下の方で支えている。
儚い桜のような一気に咲いて一気に散るような味わい。
甘酸っぱい苺の味わいをほのかに残しながら、余韻にはビターチョコレートのほのかな苦味がともに残る。
02/summer TAKANOME
ビターチョコレートのボンボンショコラの上には、深紅のローズの花びらと、Seisteの金色のロゴを刻印。気合の感じる1粒。
米の甘味を残したしっかりとした日本酒の香りが広がる。
シェルのビターチョコレートはごく薄く、さっくりと割れる。
中はエクアドル産カカオ61%を使用した、日本酒のガナッシュ。
口に含むと、ゆっくりと溶けていく。軽やかな日本酒の風味と、重厚感のあるガナッシュの味わい。チョコレートのほのかなビター感が日本酒の味わいに奥行きを持たせている。ややザラ感が舌に残るテクスチャーで、生クリームの味わいも強い。それに日本酒の風味がマスキングされている部分もあるのが残念。
03/autumn 金木犀
ビターチョコレートの上には木の幹を思わせる押し型と、金木犀の花をドライにしたような黄色の小さな花。
この香りはまさに金木犀。金木犀が咲き誇る初秋、この香りに誘われて花を探してしまう、あの感覚に陥る。それでいてどこかマンゴーのようなフルーティーさがある香りで、本能的においしそうと感じてしまう。
シェルのビターチョコレートはごく薄く、さっくりと割れる。
もっちりとしたクリーミーなガナッシュ。その中にはたっぷりと金木犀の香りが閉じ込められ、それと同時にフラワリーな花の香りに満たされる。香りを食べているような強い香り。
金木犀が強すぎて、日本酒の存在感はほのかだが、そこに存在することは感じられる。
余韻も長く金木犀が続いて楽しめる。
04/winter 柚子
ビターチョコレートの表面には月を思わせるゴールドのラインと、黄色のバラの花びら。
さわやかな柚子の香りが広がる。フルーティーな酸味と甘いフローラル感も感じられる。
シェルのビターチョコレートはごく薄く、さっくりと割れる。
中はミルクチョコレートベースの柚子と日本酒のガナッシュ。
中のガナッシュはクリームのように柔らかく、ふわりと滑らかで泡のように溶けていく。その中で強く柚子の香りを放ち、柚子ピールのような強い酸味からクリーミーなミルク感とフローラルな甘味が現れる。強い酸味によって、ビターチョコレートまで甘く感じられるような対比感が生まれている。
しっかりとした強い味わいなのに、泡のようなガナッシュの口溶けが、このショコラの儚さを表しているようで、余韻に寂しさを感じる。
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